記事元: slashdot.jp – ネットの「流言飛語」削除を要請 総務省
Slashdot.jp にネットの「流言飛語」について、面白いコメントが付いていたので、ちょっとだけ考えてみました。
internet.watch によると「ネット上のデマ、自主的削除を含む適切な対応を~総務省が通信4団体に要請」と、総務省は6日、東日本大震災に関するインターネット上の流言飛語に対して、法令や公序良俗に反すると判断する情報を自主的に削除することを含め、適切な対応をとるよう通信関連4団体に対して要請した。とのことです。
とくに、インターネット上の流言飛語については、これらの実態を把握した上でインターネット利用者に対して注意喚起を行うとともに、サイト管理者などに対して法令や公序良俗に反する情報の自主的な削除を含め、適切な対応をとることを要請。
これについて、流言飛語の定義と総務省が事業者に対応を要請(対応しなかったら…分かってるだろうな)についてコメントが色々ついています。元記事からは上に書いたように「サイト管理者などに対して法令や公序良俗に反する情報の自主的な削除を含め、適切な対応をとることを要請」となっていますが、2ちゃんねるや情報サイトなどで、これが国の「言論統制」を意味するのではないかとの憶測がでて騒ぎになっているそうです。
Slashdot のスレッドでは、「次はこの要請が言論統制だというデマが流れるな」というコメントがついて、以下の記事にたどり着く訳です。
J-CAST 総務省の「デマ削除要請」 「言論統制」というデマに?
さて、ここで 23:10 現在 Google で「総務省 言論統制」というキーワードで検索をかけると、検索の3番目には
Togetter – 「【速報】総務省が言論統制に踏み切りました」
と「要請が言論統制だ」的な記事が引っかかります。上記 J-CAST を元にする記事を除くとほとんど「総務省が言論統制を開始」というニュアンスの記事で埋まっていますね。「言論統制」の根拠となる元記事はというと、総務省の元々の記事が貼られています。
まあ、総務省の通達が「言論統制だ」と思うのは個々考え方がありますが(個人的には自主的な削除の要請くらいはいいと思っていますけど)、今回の場合総務省が「言論統制」ではない。と発表したことで、検索上位には J-CAST 関連の記事が出てきます。
しかし、J-CAST の記事が書かれていない場合、このような「美味しい」話題は、ブロガーやニュースサイトが取り上げ、コピペしてサイトに貼り付け情報が拡散していきます。そしてその記事を読んだ人が「情報元」を検索するためにまた、同じ様なキーワードで検索をして記事を読み、検索ランキングが上がっていって、もう「総務省が言論統制」という検索結果で埋まってしまうのではないかと。
という訳で、ネット上のデマ拡散は
- アクセス数を稼ぐための、「美味しい」見出し
- ニューズまとめサイトのようなチョット見た感じ信用できそうな作り
- 元記事が読みにくい(元記事が外国語なら最高、ほとんど元記事は読まれない)
を揃えれば、簡単に製造されてしまいますね。
最近、ちょっと元記事探しの Google 検索に疲れている私でした。